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土木工事で運搬量10%増の効果を確認、建設現場の生産性を向上
量子コンピュータ関連ビジネスを手掛ける株式会社グルーヴノーツ(本社:福岡県福岡市、代表取締役社長:最首 英裕、以下 グルーヴノーツ)は、清水建設株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:井上和幸、以下 清水建設)と土木工事の生産性向上を目的に、量子コンピュータなどのICT技術を活用してダンプトラックによる建設発生土(土砂)の運搬計画を最適化する共同実証を実施し、その効果を確認しましたのでお知らせします。
清水建設による土木工事の土砂運搬ルートに量子コンピュータを適用したシミュレーションでは、走行台数を変えずに1日当たりの運搬量を約10%増加できることを確認しており、現在は実車によるテスト走行を実施しています。
最新の量子コンピュータを活用して、建設現場の生産性向上に着手
高速道路やトンネル、ダムなど、土砂の搬出入量が膨大な建設現場では、運搬作業の効率が工事全体の進捗を大きく左右します。土砂の搬出入ルートが複数ある場合、ダンプトラックごとに当日のルートを固定して運搬していました。しかし、この方法では突発的な渋滞などへの対応が難しく、状況に応じたリアルタイムなルート選択が課題になっていました。
清水建設はこれまで、国土交通省が掲げる建設現場の生産性20%向上を目指す方針を受け、建設現場においてICT 技術を積極的に活用するさまざまな取り組みを行っています。そこで同社は、最新技術の活用により運搬効率の課題解決に取り組むべく、先進のテクノロジー発想と量子コンピュータ活用等において高い技術力を有するグルーヴノーツをパートナーに、2020年3月より土砂運搬計画に関する実証プロジェクトを開始しました。
リアルタイムに最適ルートを計算、走行実証も開始
本プロジェクトでは、土木工事においてダンプトラックが土砂の搬出場所と搬入場所、一部は待機場所を経由して行き来する際に、それぞれの場所での運搬条件や各ルートの混雑具合などを踏まえてタイムロスの最も少ないルートを導き出します。この最適なルート計画は、清水建設の工事現場で稼働するダンプトラック約40台に対して、グルーヴノーツの量子コンピュータを活用できるクラウドプラットフォーム「MAGELLAN BLOCKS(マゼランブロックス)」を用いて計算しています。
プロジェクトではまず、ダンプトラックに搭載されたGPSのログデータをもとに、「MAGELLAN BLOCKS」でルートごとのダンプトラックの走行車数や速度、滞留時間、ダンプトラックと土量の稼働率等の分析を行い、顕著な低速運行エリアなど滞留状況を可視化。こうした滞留状況や運搬条件を考慮して、最適なルートを探索する量子コンピュータモデル(イジングモデル)を「MAGELLAN BLOCKS」で構築し、量子コンピュータマシンを通じて検証を行いました。その結果、走行台数を変えることなく1日当たりの運搬量を約10%増加できることを確認し、建設現場の生産性向上が大きく期待されています。また、これによりSDGs達成につながるCO2排出量削減や渋滞緩和の効果も見込まれます。
現在は、「MAGELLAN BLOCKS」でGPSデータやナビデータ等をリアルタイムに取得し、実際の道路交通状況を加味した最適なルートをドライバーに指示する走行実証を行っています。
本プレスリリースの詳細は、こちらの「MAGELLAN BLOCKS」お知らせからご覧ください。
https://www.magellanic-clouds.com/blocks/2022/01/17/shimz/
【お問い合わせ先】
株式会社グルーヴノーツ 広報
pr@groovenauts.jp
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